回復する傷。
2001年11月27日小説「リリイ・シュシュのすべて」を読んだ。
サムグッディで「呼吸」を試聴してからずーっと気になってて
日曜日に本屋さんで見つけて思わず買ってしまった本。
リリイ・シュシュというカリスマ歌手の
熱狂的なファンのHPでのBBS形式で話が展開されていく。
前半部分は匿名の世界の中での推理小説みたいな感じ。
どんどん裏切られてわくわくした。
後半は少年の独白。
希望と絶望や善意と悪意。心が痛かった。
「ニンゲンハ トベナイ」
感情の塊を上手く外に放出できなくて
いつだって涙を流している。
訳の分からない気持ちが内でぐるぐる渦巻いてる。
理由なんてないわ。
ぜんぶ不安定なあたしのせいだもの。
独りになっても。
優しくされても。
奥から水は流れ出す。
裂けてしまった身体と
潰れてしまった心と
貴方に癒しを求めてる。
絶望も希望も真意も虚像も見栄も孤独も愛情も
”あたし”に染み込んだ全てを許して。
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