あたしをお食べ。
2002年3月27日赤い爪で赤い苺を洗うわ。
この味を忘れないように。
白い卵で白いメレンゲを作るわ。
あなたがこの味を忘れないように。
あなたの吐いた言葉と
あたしの吐いた嘘を練り込むの。
焼きあがった台には白いクリームを。
飾りには、可愛いチョコ菓子とフレーク。
幸せだったころのあたし。
あなたに守られて、何も知らなかった。
無知なあたし、何も出来なかった。
白くて赤いところで、
ずっとずっとぐるぐる踊る。
いつか止めてくれる人が現れるまで。
あなたを忘れないように。
確かにあたしは存在したことを忘れないように。
あなたを思って
赤いあたし
白いあたしのついた
赤い爪先の小指をしゃぶる。
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